「あー、アルが機嫌を直してくれて良かったー」
家のソファの背もたれに顎を乗せて、少々ぐったりとした様子でエドワードが呟く
「まあ、兄さんも反省したようだし。だけど今度またあんな事があったら、僕もう知らないからね」
「2度としません。反省してます」
「…今回はやけに殊勝だよね」
「だって俺アルに嫌われたくないし。アルに嫌われたら生きてけないし」
そんな兄の言葉に、少し驚いたように目を見開くアルフォンス
「そっか、良い事聞いた。次に兄さんが何かやらかした時の脅し文句は「嫌いになるよ」にしよう」
「いや、それだけは勘弁。マジで心臓止まる」
その様子を想像したのだろうか。心底嫌そうな表情を浮かべるエドワード
それを見てアルフォンスがクスクスと笑った
本当はね、貴方を嫌いになったりなんかしないよ。僕には出来ない
どんな事があっても、どんな事をされても、きっと僕は貴方を嫌いになんてなれないんだ
だけどそんな事は口にしたりはしない。調子に乗るに決まってるし
貴方の気持ちも本気も、本当は解ってる。だけどまだ答えてなんてあげない
もっともっと僕を欲しがってよ。じゃないと、
僕は簡単には落とされてなんかあげないから