「まいったよなぁ」

そんな言葉がつい口に出る

けれども顔は言葉とは裏腹に弛みっぱなしだ



ここ最近、アルフォンスから避けられているのでは、とずっと危惧していた

もしかして自分の気持ちを悟られてしまったのではないかと



だから実際避けられていたけど、その理由を聞き心から安堵した

いや、というかそれ以上だ



離れるのが嫌だって?

温もりに慣れるのが恐いって?

自分からは手放せそうにないから?



ここまで熱烈な告白、聞いた事がない

それなのに本人はまったく自覚なしときてる



「ほんっっと可愛いヤツ」



普通の兄弟なら、離れるのが嫌だなんて思う事自体ないって事に

あの変な所で鈍感な弟が気付くのはいつになるんだろう


「ま、気長に待つさ」



何しろ弟の気持ちは解ったのだから、自然に気付くのを待つのも悪くない




…それまで俺の理性が持てばの話だけれどな
















理性、そんなに持たないに3000点


Back  Novel