「おー、何だよアル!すっげー御馳走だな!」
「そうかな?」
「あれ、今日って何かあったっけ?俺とアルの誕生日じゃないし…。何かの記念日とか?」
「そんなんじゃないよ。ちょっと色々作ってみたくなっただけ」
「ふーん。まあ俺はラッキーだけどな。これって俺の好物ばっかじゃん。
アルの作る物はどれも美味いけど、好物だとなお美味い!」
そう、そこに並んでいたのはエドワードの好物ばかり
目を輝かせてテーブルにつく兄の姿に、アルフォンスは目を細めた
今日のこと、兄さんの言葉。本当に嬉しかったんだよ
惚れ直したって言ってもいいのかも
そんな事、教えてはあげないけどね
だから代わりに、ほんの少しだけ感謝の印
これくらいじゃ、あの時の喜びにはまだ釣り合っていないけど
ー今夜は僕から誘ってみようかな?
エドワードにとっての最高の御馳走は、一番最後のお楽しみとしてやってくる